自分ならどう考える?ターミナルケアからの延命治療

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望まれない延命治療

意識がなく、生きてるのかどうなのか分からなくなるのは嫌だと、延命治療を拒む方は多いのではないでしょうか。延命治療とは、死を先延ばす為に酸素吸入、点滴などを行う事を指します。危篤状態でのフルコースの延命治療は、本当に自分が迎えたい希望した最後なのでしょうか。ここでは延命治療の現状をお伝えします。

望まれない延命治療
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延命治療の現状

延命治療というのは、少しでも命を長くする措置になりますが、実際にその定義というと難しい問題があります。年齢やその他の事で、手術をするのが難しい患者が行う治療行為が延命治療になるのかというと、それも決まった定義というのはありません。延命する行為そのもの自体が、延命治療に当たるので、その範囲は広く、定義づけるのは非常に難しいと言えます。
この様に、いまだ延命治療の定義が曖昧である為、日本救急医学会では倫理や法曹、宗教関係者から寄せられた意見を募って検討案を練っています。延命治療にあたる頃には、患者は意識が無い状態がほとんどです。ですので、家族からの申し出ひとつで行う事もやめる事もできるのが現状です。

延命治療の現状

死ぬまで続く延命治療

末期のがんなどで、もはや不治状態の患者に対して、本人の意思を確認できないまま延命措置の様々な機器や点滴を入れられるのが延命治療です。また、本人の意思が確認できない以上、家族の申し出があるまで、又は死に至るまで、ずるずると続けられるケースもあります。その部分が延命治療の大きな問題点と言えるのですが、医師や看護師は病気を治す事を一番に考えます。人間はいつしか必ず死を迎えますが、医師には老衰死や自然死という発想がありません。たとえ助かる可能性が1%でも治療したいと考えるのが医師なのです。
しかし、延命される患者はむくみが酷くなり、手足はパンパンに膨れ上がり、起き上がる事も歩く事も叶わぬまま息を引き取っていきます。その最期は、病室に重苦しい空気が立ちこめ、駆けつけた家族は疲れと後悔をにじませ、医師や看護師は敗北感を味わう事になるのです。

死ぬまで続く延命治療

危篤状態にフルコースの延命治療

日本人は8割が病院で亡くなるといわれています。そして病院でなされる措置は、危篤状態でのフルコースの延命治療です。呼吸状態悪化で人工呼吸、気道確保の為の気管内挿管、さらに呼吸が悪化すると気管切開をして酸素を送る、血圧低下で心臓の動きが止まりそうになったら昇圧剤を点滴します。さすがに現在ではそこまでする病院は少なくなりましたが、二十年位前は当たり前のように行われていたのです。そのままでは数時間しか持たない患者でも、延命処置をすれば半日から1日、また長い方なら1週間くらい命を先延ばしする事ができます。しかし、それは単に息を止めさせない、心臓の動きを止めさせないというだけの治療なのです。
ターミナルケアから危篤状態に陥る患者のほとんどは意識がありませんが、意識がある患者は危篤の時間を長引かせる為に苦しむ事になります。もし、末期がんや老衰などで死ぬのが避けられない場合に、フルコースの延命治療を受けて少しでも家族と共にいて死を迎えるのか、ターミナルケアを経て穏やかな死を迎えるのか、どちらが幸せな最後なのでしょうか。普段からターミナルケアとの向き合い方を考える事で、この延命治療問題を冷静に考えられるのではないでしょうか。

危篤状態にフルコースの延命治療

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