ターミナルケアを行う場合の3つの選択肢

いま注目されているターミナルケアを知っておきましょう!

ターミナルケアを行う場所

ターミナルケアは、患者が終末期を迎えるうえで切り離せない問題です。ターミナルケアを行っている場所は大きく3つが挙げられ、それぞれに特徴が異なります。最も重視すべきは患者本人の意思ですが、そこだけで決められない注意点もあるので見極めが必要です。以下で紹介する3つの場所ごとの特色を知り、最善の選択肢をとれるようにすることが大切です。

ターミナルケアを行う場所

医療機関

ターミナルケアを行っている施設の一つが医療機関です。医療機関のなかでも緩和ケアに対応している病棟で、ターミナルケアは行われています。緩和ケア病棟では、入院中の患者の身体的な苦痛を緩和させるだけでなく、精神面のケアも合わせて実施されていることが特徴です。患者本人の心情を重視して、残された日々を穏やかに過ごしてもらうことを目的に、ターミナルケアが行われています。一般病棟に緩和ケアチームを結成してターミナルケアを行う医療機関もあるようです。緩和ケアチームは、医師や看護師、ソーシャルワーカー、理学療法士などの多職種で構成されており、それぞれの職種が専門性を活かして患者のケアにあたります。今後の増加が望まれる緩和ケアチームですが、まだまだ設置数が充分でないともいわれています。

医療機関

介護施設

介護施設も、ターミナルケアを行っている代表的な施設の一つ。入居系の介護施設のなかでも、特別養護老人ホームや介護付有料老人ホームなどでターミナルケアが行われていることが多いです。終身利用可としている施設では、ターミナルケアを前提とした終身での入居ができます。介護施設でターミナルケアを受ける場合のメリットには、看護師や介護士などが24時間常駐してケアを行っている安心感が挙げられます。医療機関などとの連携も万全なので、緊急時の対応も安心です。ただし、特別養護老人ホームなどは入居待ちが多いこともあり、入居までにも時間がかかることがあります。ターミナルケアまでを考えた入居の場合、待機者の問題もしっかり確認する必要があるでしょう。また、在宅と違って家族のもとから離れていることに不安を感じる人も少なく内容です。本人の思いを汲んだうえでの入居が望ましいといえます。

介護施設

自宅

ターミナルケアを行っている施設が増えているなかでも、最期のときまで住み慣れた自宅で過ごしたいと思う人は少なくありません。慣れ親しんだ我が家で、心許せる家族に囲まれて終末期を過ごしたいと思うのは当然のことでしょう。これは、患者が自宅でターミナルケアを受けるうえでの最大のメリットです。家族も面会に行く負担を抑えることができ、常に様子を見られることに安心感があるという声が聞かれます。一方で、ターミナルケアは24時間必要になるため、自宅で過ごしていて患者の容体が急変した場合は迅速な対応が困難になることもあります。かかりつけ医とは24時間連絡が取れる体制であっても、医療機関や介護施設に入っているときほどのスムーズな対応は難しいといえます。また、往診や訪問看護は訪問時間が決まっているため、訪問時以外は基本的に一緒に暮らしている家族がケアをすることになります。家族の日々の負担は想像以上に大きくなることもあり、慎重な検討が求められます。

自宅

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