ターミナルケアに関わる安楽死問題

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安楽死への考え方

こんなにつらく、先が無いなら死なせて欲しい。悲しいですが、末期がんの患者から時々聞く言葉です。行き場のない痛みや苦しみ、最期をただ待つだけの悲しさ、残して行く家族へ負担をかけたくないなど、様々な葛藤を持つ患者の本音かも知れません。しかし、いまだ日本では安楽死を容認していません。ここでは、アメリカの安楽死から日本での安楽死議論までを見てみましょう。

安楽死への考え方
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安楽死の合法化

アメリカでこれまで法的に安楽死を認めているのは、ワシントン、オレゴン、モンタナ、バーモント、ニューメキシコの5つの州でしたが、最近、カリフォルニアでも安楽死が認められるようになりました。耐えがたい症状に苦しみ、自ら人生を終わらせようという患者に対して、医師は致死量の薬物を処方します。しかし、その内容は決しては甘いものではありません。実際、今回の法案でも安楽死の対象となる患者には一定の条件が求められています。例えば、2人の医師の判断により余命半年以内と診断される事、少なくとも15日後に要求書を作成し患者自らが口頭で2回要請する事、そして最終的な意思決定を自らができる能力がある事など、規則を設けています。

安楽死の合法化

日本でも実現可能か

日本での安楽死合法化は可能なのでしょうか。現在、安楽死については積極的安楽死と消極的安楽死のふたつに分けて考えられています。前者は医師の手によって患者を安楽死へと導くこと、後者は延命治療をしないことを示します。日本では安楽死を法的に認めていませんが、合法化については色々と説かれています。その内容は、社会保険料の増加、高齢化による老老介護などが背景にあるようです。しかし、安楽死の原則は、患者の尊厳を守る事にあります。日本の議論では、安楽死の必要性は社会的負担が大きくなった時とされがちです。それでは、社会的弱者はかさむ医療費の為に安楽死を選択する事になり、生きる権利を踏みつぶされる事に繋がりかねません。その為、日本ではいまだ安楽死に積極的ではないようです。

日本でも実現可能か

合法化は不可能か

この様な日本でも、安楽死の合法化はできるでしょうか。これは日本に限らずでしょうが、まず、安楽死のハードルを高くして、安易に患者が死を選べないようにする事や、本人とその家族、医師の三者がきちんと合意できるシステムを構築する事が必要であり、厳密な精査が求められるはずです。あくまで、終末期の患者の限界を救済する為のセーフティネットであり、安楽死を暴走させないための工夫が必須になります。
また、安楽死もターミナルケア、延命治療も選択が可能である事、人間の尊さや尊厳を当たり前に考えられる社会にする事も必要です。当たり前の権利を行使する人が社会に不利益を生んでいるかのような錯覚でバッシングを受ける事ではいけません。ただでさえ耐えがたい症状に苦しむ終末期の患者が、さらなる苦痛を味わうことは絶対にあってはならないです。しかし、現在、日本で安楽死を認める事は簡単な事ではありません。今、この時代を生きる為には、自分の最期をどの様に迎えたいかを明確にする他ないのでしょう。

合法化は不可能か

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